「息子がやりました!2分を切りましたよ!」
川見店主が携帯電話の受話ボタンを押すと、
興奮した声が聞こえてきた。
「1分59秒です!これで全中に出場できます!」
今年の夏、ひとりの男の子が、
全中(全日本中学校陸上競技選手権大会)に出場を果たす。
ご紹介するのは、彼と、彼のご家族と、
オリンピアサンワーズとの、3か月間の物語。
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RYU-Kくんは中学生になって陸上部に入ったけれど、
走ることが好きだという自覚はあまりなかったし、
がんばろうという気持ちもさほど強いわけではなかった。
彼の中に眠る能力は、本人にも、
お父さんにも、お母さんにも、まだわからなかった。
それは地中深くにあって、誰の目にも触れなかった。
そのまま、中学校の2年間が過ぎた。
2016年春。
彼は中学3年生になった。専門種目は800m。
彼の能力が、ついに、大地を蹴破って発芽する。
・5月1日、京都市中学校春季総体
彼は男子800mを2分02秒で爆走、
2位を3秒近くも引き離すぶっちぎりの優勝だった。
スタンドで応援していた彼のチームは大騒ぎだった。
観戦していたお母さんは感動で涙が止まらなかった。
お父さんは、これは大変なことになったと思った。
全中に出場するための男子800m標準記録は2分01秒だ。
息子は、全国大会に手が届くんじゃないか。
彼ががんばれるなら何でもしてあげたい。
そうだ、彼の足にちゃんと合ったシューズを
買ってあげよう。
お父さんは色々調べて、大阪の、ある店を見つけた。
・5月12日
RYU-Kくんはお父さんと一緒にその店にやってきた。
お父さん:「全中が見えるところまできました。
せっかくなんだから、
息子にはできるところまで
がんばらせてあげたいと思います」
川見店主:「彼の記録はまだまだ伸ばせそうです。
RYU-Kくん、2分を切りたいよね?
全中に行きたいよね?」
RKくん:「はい(うなずく)」
川見店主はRYU-Kくんのシューズの全面改革を提案。
3足のシューズをフィッティングした。
装着したオーダーメイド・インソールはすべて
最上級インソールのゼロ・アムフィットだった。
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